「まじめな人」とは、ある目標に向かって一生懸命に突き進んでしまう人。「まじめ」は日本では美徳とされ「優等生」として高く評価されやすいが、それが果たして本当の実力や人間的魅力のアップに結びつくのでしょうか? われわれは、そのことを疑ったほうがよいように思います。

「まじめの罠」とは、まじめに努力した結果、自分や社会を悪い方向に導いてしまうリスクのこと。 この罠にはまっている人は、「まじめ」に努力を何年も続けているつもりでも、良い結果が得られないまま、ということになりがちでしょう。私自身もこの罠にはまっていたようです。異質なものを排除しようとしたり、「いじめ」がなかなか減らないのも、「まじめの罠」に関係していると指摘されています。現在の日本で労働運動やリベラル野党がなかなか盛り上がらないのも、「まじめの罠」に支配されているためだと容易に想像できます。

本当に「まじめ」な「優等生」がすばらしいことなのかを反省し、「脱・まじめ」の上手な方法とご利益がこの本に述べられています。


まじめの罠 (光文社新書)
勝間和代
光文社
2011-10-18