適菜収の著書をまた1冊簡単に紹介します。

「男が30代でやめるべき習慣」として、以下の例が挙げられています。

【いますぐやめるべき「自分磨き」】
「楽しくない仕事」
「群れる・つるむ」こと
「自己啓発」
「名刺交換」、ほか

【言ってはいけない「口ぐせ」】
「オリジナリティ」
「コスパ」
「がんばれ」
「中身で判断して」
「言い訳」をやめる、ほか

【すぐに捨てるべき「メディア」】
「テレビ」を捨てる
「紅白歌合戦」を見ない
「SNS」をやめる
「グローバリスト」をやめる
「多数決」をやめる
「新聞」を捨てる、ほか

【やってはいけない「マナー」】
「下品」をやめる → 箸の持ち方を改める
「行列」に並ばない
「三流のもの」と距離をおく、ほか

・・・

私個人的に、「特にこれは」と共感したのは、「群れる・つるむ」ことをやめること、でしょうか。
仲間を作る、友達・仲間と共に行動すること。これ自体はとても良いことでしょう。

だからといって、いつも「誰かと一緒にいないと不安だ」「大勢で行動しないと落ち着かない」というのは、どうでしょうか?

私は、仲間と群れる、というのは苦手。どちらかといえば、一人で行動するほうが好きですね。そのくせ、少し前までは、人に頼りすぎる、誰かにかまってもらいたいという依存心も強く、今から思えば実に恥ずかしい。それゆえ、詐欺師や宗教まがいのものに騙されたことも少なからずありました。

仲間と共に行動することはすばらしいが、孤独になってがんばるのもまた立派なこと。一人のほうが、自分らしさを貫くにはずっと良い。人に相談にのってもらい助言を仰ぐのもよいが、最終的に決めるのは自分自身です。旅行するときも、基本的に一人旅ですね。

「論語」に「君子は和して同せず、小人は同して和せず」という言葉があります。意味は、「人と争わず仲良くするが、自分の意見はしっかり守ってむやみに人に同調したりしない」。悪い意味での「群がる・つるむ」は、「同して和せず」でしょう。反対に、正しい「孤独」は、「和して同せず」の「同せず」であり、それは人と争うことではなく、他の人の立場を互いに認め尊重しあうことにつながると言えます。