2020年9月10日、立憲民主党(旧)と国民民主党、無所属議員らが合流して新党が誕生。党名は「立憲民主党」(新)、初代代表に枝野幸男氏が選ばれました。国会勢力は衆参合わせて149議席で、野党第一党としての存在感が大いにアップしたと言えるでしょう。

私もこの動きには歓迎・期待しています。

これまで30年続いた平成の時代といえば、野党は共産党など一部を除き、どちらかといえば保守二大政党(そして反共)の一つであることを求める嫌いがありました。その典型的な例は新進党や民主党(→民進党)だったことは周知の通りでしょう。新自由主義・規制緩和路線を競い合うべく、「提案型政党」だの「政権担当能力」だのと囃され、また政権奪取だけが自己目的化の数合わせゲーム、あるいは小沢一郎・小泉純一郎・橋下徹・山本太郎・小池百合子らの劇場型ポピュリズム政治に踊らされ、どれだけ多くの国民が飽き飽きさせられ、政治に対する失望と無関心を生んだことか。

今回の新・立憲民主党の存在意義は「明確な対立軸を持つ二大政党勢力が、目指すべき社会像の選択肢を示して競い合う」ことこそにあると言えるでしょう。コレ、政治に対する関心を取り戻す第一歩としてとても大事だと思いますよ。現与党の自民・公明(そして準・与党のポジションである維新)の社会像はアベノミクスの美名で「自助」「自己責任」路線で一貫しているのに対し、立憲は「お互い様で支えあう共生社会」を打ち出しているのが新鮮ですね。これを綱領にわかりやすく掲げた政党は初めてではないでしょうか。「帰ってきた民主党」という厳しい意見もありますが、「明確な対立軸」が何気に新鮮さを感じ、期待が持てるように思います。

今回、新・立憲に加わった保守系の中村喜四郎先生が提唱される「投票率10%アップ運動」にも、意味深長なものがありそうですね。


新立憲民主党の本当の意味(尾中 香尚里)
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