久しぶりに歯科関係の本を1冊紹介したいと思います。

天野聖志先生(米国歯科博士)著、

『歯を削らない、抜かない、だから痛くない、むし歯・歯周病の治し方』。

虫歯の治療としては、今や「削らない」「抜かない」治療法が常識的になりつつあります。歯を抜いたり削ったりしてしまえば、その隙間から菌が入って虫歯を再発しやすくなり、歯が枯れ木のようにどんどん弱っていく、と一般的に理解されてきているようです。

虫歯や歯周病は、MIという方法で治療できるそうです(欧米では一般的治療法として確立しているようだが、日本では自費治療)。MIの意味ですが、「Minimal Intervation」で直訳すれば「最小限の介入」。簡単に言うと、歯を削らず、歯を守るための予防的治療や口の中のケアについての指導が重要だということ。MIにも治療法は複数存在し、その代表的なものとして「ドックベストセメント」などが挙げられます。

実は年明け早々、虫歯が痛くて近所の歯医者さんに駆けつけました。そこの先生もなるべく神経を抜かないようにしたい、とおっしゃっていました。今や国民の7割が歯周病または予備軍ということも教えていただき、その予防のためにも、今後の歯の定期清掃を奨励されました。MIの考え方に近いと言えます。個人でどんなに歯磨きその他の手入れを丁寧にやったとしても、歯垢は6割ぐらいしか取れないと言われており、私自身も毎日これに悩んでいます。