カテゴリ:街角点描・地域別【京阪沿線・京都・滋賀・若狭路】 > 丹波高原2【京北・左京区北部・美山・京丹波町ほか】


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京都市左京区山間部のかなり奥のほう、花背です。
左京区は南北に細長く、過疎化の進む北山(丹波高地)山間部にも区役所の出張所が数箇所設置されています。

鞍馬から鞍馬街道(京都r38)を北山の奥へ分け入り、花背峠から坂を下った、ちょうど谷間の上桂川にあたります。この付近でR477が京北・亀岡方面へ分岐しています。r38はこれより先、さらに奥へ進んで広河原、佐々里峠を越えて南丹市美山町へ至ります。京都バスが出町柳駅前・北大路バスターミナルから鞍馬街道経由広河原まで1日3往復乗り入れています。


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桂川上流部にあたる京北町周山(京都市右京区)の風景です。

4年前2014年GWの頃、バイクで亀岡からR477狭隘区間を突き抜けて京北町へ回ってみました。

桂川の源流は左京区広河原の佐々里峠。ここを起点に南下して花背で西に向きを変え、右京区京北町・南丹市日吉町を経て南東に転向、亀岡盆地を縦断ののち景勝・保津峡を下って京都市街地へ、再び右京区(と対岸の西京区)に入り嵐山・嵯峨野・太秦・桂など洛西の地を潤し、大阪府との府県境に近い大山崎・八幡で宇治川・木津川と合流、淀川に名前を改め南西に向きを変え、大阪湾・瀬戸内海へ注ぎ込みます。

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台風22号の接近で今週末はまたもや雨・雨・雨・・・。

この10月は雨が多く、3週連続で土日が雨とは・・・。
先週の台風21号は、どうも衆院選の投票率低下(→組織票の自民・公明が有利に)ばかりか、日本の農業・漁業を潰してやろうとする某勢力が人工的に仕掛けているんじゃないか、という疑いを感じます。

人工的に台風を発生させる技術も実際にあり、特許化しているみたいです。
この秋、米国を連続して襲った巨大ハリケーンも「人工」だと、ロシアのプーチン大統領は示唆されています。

最近の台風は不自然な動きが多いように思います。
普通、台風の動きは太平洋高気圧の縁に沿って南から北東へ時計周りに滑らかな動きをするはずなんですが、2010年ごろから直角あるいは鋭角に曲がったり、ジグザグ迷走コースをたどる、日本の南海上を西へ進んだりとか、自然現象では考えられないような動きが目立ちます。今度の台風22号も、南西諸島付近で「くの字」に曲がって日本の南海上を東へ進む予報ですが、やはり不自然さは拭えませんね。


天気のことで愚痴ばかり言っても疲れるだけなので、秋晴れの農村風景の写真を1枚アップ。
京丹波町の国道173号線沿いだったかと思います。

先週の台風21号の影響はR173にも出ており、能勢町天王付近の土砂崩れのため、山辺~福住(篠山市)間が通行止めとなっています。
また、JR舞鶴線も不通です。

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京都市左京区の山奥、広河原。

鞍馬街道(京都府道38号)を北へ突き進んで花背峠を越え、さらに行き着くところまで行った果ての地です。
四条烏丸から北へ30㎞以上も離れています。
福井県(若狭地方)へは直線距離で5km程度のところですね。
山深いところゆえ、若狭路へはまだかなり遠い道のりですが、かつては「鯖街道」の一つとして人々の行き来が多かったことでしょう。
しかし、こんな山奥までが「京都市」とは、信じられるでしょうか?

広河原のこじんまりとした村の原風景が印象的でした。
少し昔まで茅葺の民家も多かったようですが、茅葺職人の激減で最近トタン屋根に葺き替えられている家が増えているそうです。

広河原には桂川の源流があります。
桂川は西へ進んで京北(右京区)・日吉・園部、南東向きに転じて亀岡から保津峡を下って、嵐山・嵯峨野・洛西界隈を悠々と南下、大山崎で宇治川・木津川と合流して淀川となり、大阪湾へ注ぎ込みます。

広河原へは出町柳から京都バスで北大路駅・鞍馬経由、2時間で結んでいます。

広河原から先、佐々里峠を越えるとかやぶきで有名な美山町(南丹市)へ。
中央分水嶺にあたり、佐々里峠の向こう側は日本海・若狭湾へ注ぐ由良川水系となります。
冬場は積雪量が多いため、佐々里峠区間は冬季通行止となるので注意。
ちなみに由良川の源流は京都大学芦生原生林にあります。


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京丹波町和知の町をゆるやかに流れゆく由良川。
由良川は美山・芦生(南丹市)の京大原生林に源流を発し、かやぶきの里から大野ダム(虹の湖)、和知、綾部、福知山を経て丹後由良で若狭湾に注ぎ込む。和知から綾部にかけては河岸段丘が形成され、やや深い谷の風景が味わえる。流れが西から北東に転向する福知山では、いくつかの川が合流する地点でもあって洪水が発生しやすい。近年では前線が停滞して大雨の続いた2年前の2014年8月が記憶に新しい。また、福知山市で合流する竹田川は、日本一標高の低い中央分水嶺のある水分れ(兵庫県丹波市)に源流をもつことで有名だ。福知山より下流側では水量が増え、氾濫しやすい地形となっている。河口の丹後由良は、京都丹後鉄道(旧・宮津線)の有名な撮影地となっている。



今から18年ほど前のGW、100ccのスクーターで丸一日がかりで丹後半島大回りの旅をした。

三条京阪前、鞍馬、花背、佐々里峠、美山、綾部、舞鶴、宮津、伊根、経ヶ岬、網野、久美浜などを経て、豊岡からひたすら夜の国道を走って大阪市内をめざすというものだった。

三条京阪前から大阪梅田までの走行距離は確か450km近くあり、そのうち半分以上の260㎞は京都府だったかと思う。丹後半島から京都市内(さらに宇治・南山城)まで、南北に細長い京都府内各地の隠れ里を、数珠のようにつなげて巡回することが、この旅行の目的だった。

この旅行の当日、爽やかな五月晴れで快適な行楽日和だった。
しかし、途中所々で渋滞に巻き込まれたりして、この行路は決して穏やかではなく不愉快な思いをすることも多かった。

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賀茂川より北山連峰を遠望

さっそく三条京阪前から鴨川(賀茂川)に沿って、出町柳、北山大橋、上賀茂神社を目掛け、北山を望みながら快走。京都産業大学付近から北山~丹波高地へ分 け入る。火祭りで有名な鞍馬から本格的な山岳道路の連続となる。叡山電車の終着駅・鞍馬駅前からしばらく急な坂が続き、やがてあの有名な酷道477号線と 合流・重複する。

花背峠を越えて京都市を脱出したかと思いきや、この先もまだ左京区なのだ。花背の下り坂が一段落すると酷道477号と分 かれる。この辺りは茅葺き屋根の民家が多く、とても京都市とは思えない隠れ里だ(今はトタン屋根に変わっている家が多いのかもしれない)。懐かしき山里の 風景に魅了されるうちに、京都市内唯一のスキー場で知られる広河原に着く(出町柳からの京都バスの終点)。広河原付近より桂川の源流が発している(花背か ら酷道477号線にほぼ沿う形で京北町から日吉、園部、亀岡へと東西に大きく蛇行し、保津峡となって嵐山・嵯峨野の地を潤し、大山崎で淀川に合流する)。 再び急坂に差し掛かり、いよいよ中央分水嶺の通る佐々里峠を越える。

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花背の里を穏やかに注ぐ桂川

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広河原にて ここは京都市左京区

佐々 里峠より美山町(南丹市)に入る。これより先、芦生原生林に源流を発し、日本海(若狭湾)へ流れる由良川に寄り添いながらの旅となる。平屋地区の「かやぶ きの里・北村」で小休止したのち、引き続き由良川に沿って和知(京丹波町)、綾部市をめざし、綾部からは国道27号線で舞鶴市(西舞鶴)へ。
由良川は綾部から福知山盆地を迂回して北東寄りへ90度折り曲がり、大江山を経て宮津市丹後由良で若狭湾に注ぐ(福知山市街地は由良川の氾濫で度々水害に見舞われやすい)。

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かやぶきの里・美山

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由良川清流と萱葺き屋根


和知まではすごく快調だったが、綾部市街地に入る手前で渋滞にハマり、その後の旅の出来を運命付けるものとなる。

今から思えば、舞鶴へ寄らず福知山市から国道176号線経由加悦・野田川へ抜けたほうが賢明だったようだ。
生真面目にJR舞鶴線~宮津線に沿った経路選択が失敗だった。舞鶴市内にそれほど景色の良いところは見当たらないし、舞鶴から丹後半島を一周する国道 178号線に入ると、丹後由良付近から宮津市街地まで長~い渋滞でしんどい思いをする。これなら、加悦谷の里を味わい、加悦SL広場の旧型客車改造の気動 車車内にでも入って休憩するほうがずっと良かったと思う。丹後半島といえば海というイメージが先行しがちだが、加悦・野田川・丹後大宮など内陸部の丹後ち りめんの里もまた乙なものだ。

そもそも舞鶴市に立ち寄る理由などなかった。もっとも福知山市街地でも渋滞に出会う可能性は高いが、抜け道を探すのはそれほど面倒ではないだろう。少なくとも、国道176号線の福知山市~加悦TN~岩滝間は渋滞が少なく快適に走れる。

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由良~宮津間にある奈具海岸の絶壁

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天橋立より阿蘇海を眺める

やっとのことで天橋立に着いたが、さすがに天橋立を観光する元気などなく、そのまま丹後半島海岸線に沿う旅を続ける。
京都丹後鉄道宮津線は野田川、丹後大宮、峰山など、半島の付け根の部分を通って網野・久美浜から豊岡に至る。

舟屋の里・伊根町に差し掛かる手前、狭隘区間ゆえまた渋滞にハマる。今度の渋滞は観光バスも多かったように思う。このあたりも現在はバイパスができて流れは改善しているだろう。

伊根町の道の駅のレストランで遅い昼食をとる。魚のフライ定食を食べたかと記憶している。せっかく漁村の町を訪れたのだから、お造り定食でも食べたら良 かった。三条京阪からの走行距離は180kmだったと思う。かなり走ったものだ。京都府の広さというより細長さを実感(花背、美山を大回りしていることも あるが)。

さらに国道178号線の旅が続く。
近畿地方最北端の経ヶ岬を通過すると、沖からの西日を浴びながら快走。網野、久美浜を経てようやく兵庫県へ越境。三条京阪から260km近くあったかと思 う。京都府内のみの走行距離だけでも250km以上とは、さすがに信じられないような気もする(奈良に隣接する南山城からだと300kmは超えることにな る)。
豊岡市街地に着いた頃はもう日が沈み始めていた時だったと思う。

豊岡から今度はひたすら夜道で大阪市内をめざすわけだが、円山川およびJR山陰本線に沿う国道312号線 & 9号線を馬鹿正直にたどったのが、 これまたまずかったようだ。ほどなく渋滞にハマったからだ。和田山(朝来市)をめざすわけだが、それなら但馬の小京都・出石から県道10号線または2号線 を経由するほうが良かったかもしれない。

和田山・山東から、国道427号線(遠坂トンネル)で一気に氷上(丹波市)へ全力疾走。現在、遠坂トンネルは北近畿豊岡自動車道の一部となって125cc 以下のバイクは通行不可能だが、当時は通行料100円以下で通ることができた。丹波市内には日本一標高の低い中央分水嶺があって、「水分れ」という地名が 存在する。
国道176号線で三田・宝塚経由大阪をめざす。三田市までは快調に走れたが、西宮北IC付近からまたもや渋滞の長い列。この渋滞は宝塚 までは続くだろうなと判断、六甲山系を貫いてとりあえず西宮市街地へ抜けようとするが、そこでも渋滞に巻き込まれ、嫌になってしまう。山の中の夜道をよく わからぬまま走ってみたら、阪神間の高級住宅街で有名な夙川にたどり着く。阪急神戸線の電車が見えて、旅の終わりを実感。あとは国道2号線で大阪市内をめ ざすだけ。

梅田に着いたのは日付が変わるかという時間だったと思う。

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